麻酔科事情
麻酔科は、一般の方々にはなじみが薄く、一体何をしている科なのかあまり理解してもらえていないようです。
麻酔科の主な業務は、もちろん手術中の麻酔ですが、そのほかにも、ペインクリニック(痛みの治療)やICU(集中治療室)の管理などがあります。
ペインクリニック(痛みの治療):
外科的治療や、一般的な内科治療で、痛みがコントロールできない時に、麻酔科的に治療を行います。 局所麻酔薬で神経を一時的にマヒさせて(神経ブロック)、痛みが痛みを生むという悪循環を一時的に、たち切って治療を行います。
またガンの末期など痛みが一番の問題となる時に神経を破壊する薬を用いて、患者さんの苦痛をとることもあります。しかし最近では、モルヒネを、患者さんが痛みをあまり感じられなくなるまで大量に使うことが多くなり、麻酔科の出番は以前よりも少なくなっています。しかし麻酔科特有のテクニックを使用して患者さんの苦痛を軽減する努力が続けられています。
ICU(集中治療室):
文字通り、重症患者さんを、集中して治療します。ふつうの病棟に比べ、看護婦さんが多く、患者さん2人に1ぐらいついて看護にあたります。全体的な管理やアドバイスを麻酔科が行うことが多いようです。最先端の機器を用い、経験豊富な麻酔科医(他の科の先生方もいますが)が治療を行います。