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手術＆麻酔経験記 投稿者：杉原義啓 さん 頸部脊椎管狭窄症と膀胱全摘・回腸導管造設術の手術麻酔体験談 体験記を、との事ですので、私が受けた手術の体験を記しました。 平成８年の８月、生まれて初めての全身麻酔による手術を受けました。 病名は頸部脊椎管狭窄症。頚椎の骨が細くなり、脊髄を圧迫する病気です。 昭和６３年頃から肩凝りがひどくなって来ました。 原因が判らないので、 掛かり付けの医院で調べて貰ったら、 首の骨が細くなって、脊髄を押さえて いるとの診断結果が出たのです。 しかし生まれついての呑気者。たいした事も無いだろう、と自己判断。 医師の言うまま、首の牽引で済ませていました。 平成８年になって、段々物が持ち上がらなくなって来ました。 そして遂に６月末、左手が痺れて来たのです。 そこで市立大学病院へ、医師の紹介状を持って診察に行った訳です。 ＭＲＩ、ＣＴなどの検査の結果、脊椎管狭窄症が進行して、 既に脊髄の中央部が 壊死状態。放置していると 下半身不随になる、との診断。 治療法は狭窄している頚椎を拡げるより方法が無い。 又手術しても手の痺れは 取れないだろう、と宣告されました。 とにかく１０年間放置していたのが悪かったのですね。 そんな訳で手術する事になりました。術式は後部脊椎管拡大術です。 手術を前提に入院したのですが、手術までは首を牽引します。 牽引するのに、頭に器具が取り付けられました。 どんな器具か、と云うと、私のサイトの「らくがき帳」のページに写真が有ります。 予定日の前日、夜９時以降は飲食禁止。 翌朝は浣腸、と進んだ所で看護婦が 「教授が風邪で休んだので手術延期。」と言って来ました。 ドタキャンも色々有りますが、手術のドタキャン、なんて前代未聞でしょう。 １週間後。 今度は教授も休まなかったので手術が行われました。 朝の９時、丁事帯一つにされ、肩に注射が打たれました。 その途端、口がカラカラに 渇いて来たのです。 ベッドのままエレベーターで準備室へ運ばれた所で、記憶が無くなりました。 手術中は何だかテレビの予告編の様な夢を見ていましたね。 目が覚めたのが夜の１０時でした。 挿管されていたのかどうか、は解りません。 背中には何も付いていませんでした。 その２ 膀胱全摘・回腸導管造設術 頸部脊椎管狭窄症の手術をして半年後。今度は切迫尿失禁の症状が急に 現れてきました。 普通の人の様に、オシッコが溜められないんです。 尿意を感じた途端に括約筋が開いて、お漏らししてしまう。 所がオシッコの 量は５０ccも無い。 原因は脊髄が潰れていたのが関係しているんです。 困りましたよ。 ５メートル程前にトイレが有るのに、そこまでの辛抱が出来ない。 １０分ごとにお漏らし。 その都度下穿きを穿き替えなけりゃならないんですから。 そこで病院の医師に相談しました。 すると医師は、「管を入れっ放しにするより 方法が無いなぁ。」と云う返事。 仕方なくオチンチンから膀胱へカテーテルを入れ、 オシッコは大腿部に着けた 袋へ溜める様にしました。 いわゆる「持続導尿」ですね。 おかげで「お漏らし」の恐怖からは解放されました。 その様な状態で３年経過しました。 ある日、「一度膀胱に癌が出来ていないか調べよう。」と云う事になり、 内視鏡を 入れた所、大きな石が発見されたのです。 その時は内視鏡とレーザーを使って、石を砕いたのです。 平成１３年になり、医師から「既に膀胱は完全に萎縮している。 置いておいても ガンになるか、石ができるだけだ。 この際尿路変更した方が良い。」との意見が 出たのです。 そこで、「働かない者はクビ。」と云う事で、膀胱をリストラしたんです。 でも、膀胱のリストラ、なんて聞いた事が無いでしょう。(笑) 最初膀胱瘻も考えたのですが、下着が着け難いと思って膀胱全摘、回腸導管を 選びました。 ２月末に入院。手術は３月の初めでした。 ガンでは無いので、検査などは簡単に 済みました。 手術は最初１０時半に予定されていましたが、前の人が早く済んだので９時半から。 手術台に寝かされ、マスクが顔に当てられた次の瞬間、意識が無くなりました。 「終わりましたよー」と云う声で目が覚めた時には、お腹には大きな傷と、ストーマ が 完成していました。 今回も挿管されたかどうかの記憶は有りません。 唯、今回は背中に痛み止めの細いチューブが入っていました。 この経緯は私のサイト「ウロストミー」に、記載しております。 ＵＲＬ→ http://www.geocities.jp/yoshihiro_1937/ 以上です。 ======================================= 杉 原 義 啓 （ Ｙｏｓｈｉｈｉｒｏ ） URL http://www2u.biglobe.ne.jp/~keshiin/ ======================================= |
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